幼稚園は、こどもたちが初めて触れる社会です。
そこにあるオモチャは、初めて出会う公共物です。
自分のオモチャであれば「貸してあげる」し、
友だちのオモチャなら「貸してもらう」。
わかりやすいルールがあります。
しかし、園児みんなのオモチャで仲良く遊ぶには
今まで知らなかったルールを身につける必要が出てきます。
「譲り合う」「順番に使う」「ガマンする」「交渉する」・・・、
すべて大人にとっても大切な「社会性」です。
こどもたちが自由に遊ぶと、
はじめは必ず揉め事が起こります。
そんなとき私たちは「どうしてこうなったの?」
「どうすればいいと思う?」。
そういう態度で接するよう心がけています。
勉強だけなら家庭でもできますが社会性は
幼稚園という集団の中でしか覚えられません。
まずは、他人の心を思いやれるようになること。
自分がイヤなことは友だちもイヤだろうという
想像力です。
もうひとつは、自己表現ができる子になること。
自分の思いをはっきりいえることです。
「他人」と「自分」を知る。
それを、園生活の中で育んでいきたいと思います。